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強靭な企業体質作り 【製造業】

複雑、多品種・小ロット生産を受けて立つ


複雑、多品種・小ロット生産を受けて立つ
―「製造リードタイム」の短縮およびコスト削減―

株式会社日進電装

代表者 代表取締役 須藤 伸一
本社所在地 〒245-0014 横浜市泉区中田南3−28−25
拠 点 茨城工場  :〒309-1637 笠間市大字片庭中畑1440−2
皆野営業所:〒369-1412 埼玉県秩父郡皆野町1387−2
売上高 12億円
従業員数 91名
創 業 1957年(昭和32年)
企業紹介
  • 最新の設備と長年にわたって培った生産ノウハウをもとに、ワイヤーハーネスおよびボードアセンブリーの専門メーカーとして、「21世紀の品質への挑戦」をテーマに信頼性の高い商品を皆様にお届けする企業である。

社長の困りごと

  • 発注企業の多くは、量産品は海外へ、生産効率の悪い試作品、単品は、国内への発注という対応をしているなか、既に多くの企業が倒産している。
  • この厳しい環境で、何とか生き残りたい。
  • これまで培った生産ノウハウと最新設備を基盤として、住宅街に近い地の利を活かして、優秀でまじめな女性たちに製造現場を支えてもらいながら、ITを活用して多品種少量・短納期要求に応える競争力のある商品作りの仕組みを構築したい。

きっかけは?
  • 異業種交流会で面識を得て、ホームページ整備の相談を受けたことが入り口
  • ITSSP事業(現在のIT経営応援隊事業)の個別コンサルティングなどで日進電装の経営支援を実施し、須藤社長の信頼を得てシステムリニューアルのサポーター役を担うことになった。
  • 田中氏にコンサルティングを依頼した理由を須藤社長は「私の気持ち・思いを理論的に武装してくれる。違うときにはNOと言ってくれる点に誠実さを感じた」と表現する。

こうして解決した

【対策のポイント】

  • 「製造リードタイム」の短縮およびコスト削減を目指して、最適工程の実現とモノの流れのリアルタイムの把握を図った。具体的には多様な受注の中から同種類の工程を取り出してまとめ、ムダのない作業工程を計画できるようにした。
  • 短納期製品ついて、既存の見積支援システムで作成された図面情報を、製品マスタ情報として活用した。
  • 受注情報をEDIで取り込み、リードタイムを考慮した部材の発注および「まるめ部材発注」をタイムリーに行える様にした。
  • ICタグの活用によるリアルタイムな工程計画、工程・進捗管理、自動発注の仕組みを実現した。

【成果】

  • 短納期製品の生産立ち上げ時間が短縮した。
  • 材料待ちや段取り時間の大幅な削減ができた。

最適工程の実現とモノの流れのリアルタイムな把握

課題解決のポイント

◆新生産管理システム導入の効果

  • 得意先の「セル生産体制」の支援のため、複数の違う受注案件をICタグでいっせいに読み込むことにより、キッテイング作業が非常に容易になった。このことは、得意先へのサービス強化となった。(図2参照)
  • 生産計画の自動化や工程負荷状況、部材調達状況および在庫状況が全社で見えるようになったことで、問合せが減少し、関連部署との調整作業が格段に効率化された。
  • 量に応じた製造工程の丸めが出来ることにより、段取り時間の大幅な削減が出来た。
  • 各工程の実績をリアルタイムに入力することで、進捗状況情報の共有化に加え、工数実績を得ることで、製品マスタの標準工数に反映することにより、正確な見積、正確な生産計画が作成できるようになった。
  • 受注後の数量、納期、分納の変更が容易にできるようになった。
  • 進捗状況、工程負荷状況、部材調達状況が見えるようになったことで、外注管理が強化できた。

解決内容要約

◆社長の思いの経営課題への絞り込み

  • A:製造リードタイムの短縮
  • B:品質経営の強化
  • C:サプライチェーンマネジメントへの対応

◆IT 化方針の設定

  • 方針1:基幹業務統合生産管理システムの構築(既見積支援システムとの連携)
  • 方針2:新規顧客開拓等、情報発信に向けホームページ活用度向上

◆生産管理システム導入の目標(稼働後3年目)

  1. 納期遵守率(現在約72%) :95%以上
  2. リードタイム短縮:現在の1/3に短縮
  3. 在庫回転率:現在より50%改善

社長の一言

  • 多品種少量生産は社内に仕組みがあってこそ対応できる。ITシステムを通じて仕組みが持てた。
  • システムはノウハウの共有、ベテランの技術伝承にも役立っている。
  • 今後は現場改善活動を通じ、さらなる納期短縮を図りたい。

IT活用成功のポイント

  • 社長の意志を受けて実行できる須藤工場長の存在が大きかった。
  • ITCが共通に持つプロセスガイドラインに忠実に愚直に実行した。
  • システム導入の目的や利用イメージなど、須藤社長の描く像を言葉にし社内に伝えることもITCの大切な役割だった。

サポーター紹介

田中  渉:社長と2人3脚での儲けの仕組み作りが目指すところです。

中野 丈太郎:お客様視点で、きめの細かいサービスを提供します。


図、写真、文章の一部を「中小企業のIT入門マガジン COMPASS」より利用させていただきました。
中小企業のIT入門マガジン COMPASS  サイトへリンク

IT化戦略は、自社の現状把握、経営課題の整理から!!!

「ITありき」ではなく、「経営戦略ありき」の気づき
EMSコーディネート企業を目指す木村電子工業

木村電子工業株式会社

代表者 代表取締役 下ノ村 勇
本社所在地 東京都昭島市武蔵野2−7−7
拠点 本社
売上高 12億円
従業員数 86名
創業 1955年(昭和30年)
企業紹介
  • 事業内容:電子顕微鏡、計測器などの板金から組立までの一環体制を特徴とする製造請負業                                                                    顧客数約40社
  • 100%受注生産型

社長の困りごと

会計パッケージソフト及びアクセス、エクセルの活用で、殆ど手作業のため、

  • 部材発注が計画的に行われていない。部材待ちで納期遅れ、在庫削減が出来ない
  • 工程計画、製造指示も手書きの状況で効率的な管理とはいえない
  • 工程管理が担当者任せで、納期が守れない。得意先から納期の問い合わせがあっても、営業はタイムリーに回答できない。
  • 新規顧客獲得活動が出来ていない

きっかけは?

  • 社長に就任し、すぐに経営計画セミナー3日間コースに参加し、課題分析と解決策は気づいていた
  • しかし、社員の成熟度を考えたとき、ITの専任者もいない中で、どのように進めてよいかわからなかった
  • 頼りになる相談相手もおらず、有効な解決策も見つからない、人材不足で本当に進められるか不安で、行動が出来なかった
  • 投資の点でも、どのくらいの投資が必要なのか、投資対効果はどうかの不安もあった
  • その後「中小企業IT活用支援マニュアル」を手にすることが一歩踏み出すきっかけになった。

こうして解決した

【対策のポイント】

  • ITSSP事業経営者研修に参加。現状把握、経営課題の整理からIT戦略に入るステップを知る。
  • 公的支援のITコーディネータを活用し、生産管理システム構築を進め、受注から生産計画、部材所要量計算、発注、製造指示、工程管理、在庫管理の効率化を図る
  • ホームページの立ち上げで、知名度を高める。
  • 意識的にIT化プロジェクトを通し、社内の意識改革を図った。

【成果】

  • 2004年12月末、生産管理システム本格稼動に入ったところで、数値的に成果を測るのは、これからであるが、プロジェクトにて、経営幹部はもちろん、若手も参加し、「経営戦略ありき」で、その具現化のためのシステム作りを進めたことにより、意識向上が図れたことが大きな成果となった。

課題解決のポイント

重要経営課題の実現を支援する、IT化方針を以下のように設定した。

  • 方針1:生産の仕組みをISO9000取得を前提に再構築、並行してシステム化を行う。
  • 方針2:新規顧客の開拓、協業企業のネットワーク構築に向けてグループウェア環境を整える。

その後、ITコーディネータによる個別コンサルの公的支援を受けて、2004年、生産管理システム構築にこぎつけた。現在も早期安定稼動のため、プロジェクトマネジメントの支援を受けている。
2004年12月現在、方針1の生産管理システムが稼動開始し、方針2の取り組みを開始した。
「新規顧客開拓」に関しては、若手社員でホームページ立ち上げ/グループウェア・導入プロジェクトチームを編成し活動を開始した。

社長の一言

専門的なアドバイスがなかったら、当社に適したパッケージソフトの選定は難しく、てこずっていたと考えられます。費用面でももっと高いシステムの導入になっていたかもしれません。

IT活用成功のポイント

ようやく本番稼動開始したところであり、これから、まだまだ問題が出てくるだろう。
それらを手際よく片付け安定稼動に持って行かねばならない。
このため、プロジェクト体制を維持し、経営戦略フェーズの原点に戻り、そのときの思いが実現できているかをモニタリングし、問題があれば手を打っていく。
未だ実績を評価する段階ではないが、ここまで進んでこれた理由は、いくつか挙げることが出来る。

  1. 「ITありきではなく、経営戦略ありき」を社長のみならず、経営幹部の合意を得られながら進めたこと。ことあるごとに経営戦略の原点に戻ること
  2. 経営戦略フェーズ、IT化方針設定フェーズ、システム要件フェーズでの社長のリーダーシップ
  3. プロジェクトリーダー(生産管理部長兼第2製造部部長)のしつこさ。納得しないと次に進まない慎重さ
  4. 公的支援の上手な活用

町工場に組織力をつける!まずはプロセスの可視化から


付加価値重視型企業経営を目指す北光金属
強靭な企業体質作りへ一歩を踏み出す-

北光金属株式会社
代表者 代表取締役 斎藤宏通
本社所在地 埼玉県志木市
拠点 岩代工場:
福島県二本松市
売上高 40億円
従業員数 85名
創業 設立1968年
(昭和43年)
企業紹介

金属加工業

当社は、電気製品のスイッチなどに用いられる電気接点用の金属材用やクラッド(金属を金属で覆うための接合方式)材料を中心に、金属接合用のロウ付け材料、特殊加工を手掛けています

社長の困りごと
典型的な町工場で、在庫管理があいまい、担当が工場内探し回ることが頻繁におきていました
工程管理担当任せで、納期が守れない納期の問い合わせがあってもタイムリーに回答できないなどの課題を抱えていました。
 年間2万品種の少量受注生産(売上が同じとして5年前の10倍の品種数)という受注の小口化、短納期対応によるコスト高は避けられない状況下にありました。

きっかけは?

関東経済産業局にIT投資補助金の申請をしにいったとき、局か国の事業として経営者研修をしていることを教えられました

ITの分かる社員を研修に派遣したのですが、研修では「ITありきではなく、経営戦略ありき」と教えられて帰ってきました
私はプログラムを組んだ経験もありますし、IT活用については分かっているつもりでしたが担当者報告は「目から鱗」でした
こうして解決した

<対策のポイント>

 数値による生産管理の充実として、(1)在庫情報の公開、(2)工程別、製品別歩留まり率の把握計画への反映(3)生産のタイムリーな進捗把握(4)生産ロットごと原価管理、(5)最適原料配合計算などを目指し、生産管理システムと当社独自の課題である材料の最適配合計画との結合をはかりました。

<成果>

製品の受注毎に損益の分かるシステムにして、財務管理システムへバッチ転送し、分析データの作成が出来るような経営計数管理が充実しました。
結果的に、経済産業省が進める「IT活用型経営革新モデル事業」に採択され、IT導入プロジェクトがスタートできました。
課題解決のポイント

◆社長の思いの経営課題への絞り込み

  • 人材育成システム作り (個人目標管理定着)
  • 短納期体制作り (生産管理再構築)
  • 品質管理の向上 (5S活動の継続)

◆IT 化方針の設定

  • 方針1:生産管理システム再構築(価値創造型IT 投資に主眼をおく)
  • 方針2:情報系:グループウェアによる社内コミュニケーション強化

◆生産管理システム導入の目標

  • 生産コスト削減 :30%減
  • 在庫削減 :30%減
  • 納期遵守率(現在約70%) :90%以上

◆生産管理システム導入の期待効果

  • 経営計数管理の充実
    • 製品の受注毎に損益の分かるシステム
    • 財務管理システムへバッチ転送し、分析データの作成
  • 数値による生産管理の充実
    • 在庫情報のオープン化
    • 工程別、製品別歩留まり率の把握、計画への反映
    • 生産のタイムリーな進捗把握
    • 生産ロットごと原価管理
    • 最適原料配合計算
    • 計画技術の標準化による技術保存
    • 製品品質の安定化

◆社内コミュニケーション強化策

  • ネットワーク環境整備
  • グループウェア導入

社長の一言

IT導入にあたって、「ITありきではなく、経営戦略ありき」であることに経営幹部も気がついたということ、IT導入実施を経営幹部、現場のマネジャー、現場担当者へと段階的に展開していったことで、消化不良を起こさずに進めることが出来ました。

IT活用成功のポイント

  1. 「IT ありきではなく、経営戦略ありき」を社長のみならず、経営幹部の合意を得られながら進めたこと。ことあるごとに経営戦略の原点に戻ること。
  2. 経営戦略フェーズ、IT 化方針化設定フェーズ、システム要件フェーズでの社長のーダーシップ
  3. 社長とIT スタッフからはじめ、経営幹部、現場のマネジャー、現場へと段階的にプロジェクト展開を行ったことで、消化不良を起こさず、ここまで来れた。

経営基盤作りにIT活用に踏み切った印刷業

経営課題 : 厳しい印刷業界の中で、結果オーライで、全社に危機感がない
-強靭な企業体質作りへ一歩を踏み出す-

株式会社木万屋商会

代表者 石坂 満 石坂 満
本社所在地 〒103-0023
東京都中央区日本橋本町3-3-4日本橋本町ビル4F
拠点 本社・工場 及び 市川工場(千葉県市川市)
売上高 13.6億円
従業員数 40名
創業 1969年(昭和44年2月)
企業紹介
  • 印刷業:コンピュータ用連続帳票、端末用入出力用紙、事務用帳票、紙卸、糊開発等
  • 顧客数 約300社
  • 100%受注生産型
  • 売上構成 上位3社 70%、内1社で50%
  • 売上、利益とも順調に伸びているが、価格競争・少量多品種・短納期対応が必要

社長の困りごと

  • 不況業種の印刷業で、なぜか好調だが、理由が分からず不安
  • 経営計画はあるが、思いだけでレビューができていない
  • 何が儲かって、何が儲かっていないのか分らない
  • 売上上位顧客への依存度が高く、リスクが高い
  • 新規顧客獲得力をつけたい

きっかけは?

  • 先代が同業大手の営業マンを営業開発部長として迎え、同部長は経営の実情を見て、早急に経営基盤を作り上げていかないとまずいとの認識から、知人の紹介で、ITコーディネータの支援を得ることとした。
  • そして同部長は、ITコーディネータの支援を得ることを社内に提案し、経営幹部で現状分析、経営戦略の合意形成、その実現のための経営計数管理の進め方を学んだ。

こうして解決した

  • 経営計画のPDCAが廻る企業体質づくりのため、まず「経営の見える化」
  • 営業予算・実績管理および受発注・生産管理システムをアクセスにて構築を計画
  • 市販販売管理、財務管理パッケージの組合せにて全社経営計数管理の基盤作成
  • 時間をかけ、エンドユーザーの理解を得ながらプロトタイプ方式で段階的に実現

こうして経営課題を解決!
「経営の見える化」を実現し、経営計画のPDCAを廻して戦略的な経営を実行する

「ITありき」ではなく、「経営戦略ありき」の気づき

  • 第1フェーズは、営業担当自身による年度予算の入力、受注入力、予算実績管理が自律的にできることを目指し、上司、社長までの営業状況の可視化を実現した。
  • 第2フェーズは、受注データから、製造指示データへの変換により、資材発注、製造指示、製造実績入力を可能とした。このシステムと販売管理パッケージ、財務管理パッケージを連携し、経営計数管理の基盤が構築できた。

課題解決のポイント

  • 先代が可愛がっていた大手ビジネスフォーム企業の営業マンを営業開発部長として迎え入れた。
  • 営業開発部長は新規顧客・新規製品の開拓に辣腕をふるい、全社の雰囲気も変化。
  • 同部長はCIOの役割も担い、「ITありき」ではなく、「経営戦略ありき」を浸透させるため、2週間毎の経営幹部による勉強会を兼ねたIT推進プロジェクト会議を開催した。
  • 社長・副社長は不得手なITについては消極的な姿勢をみせていたが、少なくとも「経営戦略フェーズ」については参加を得た。
  • IT活用に当たっては、身の丈に合ったシステム作りとすべく、時間をかけ、エンドユーザーの理解を得ながらプロトタイプ方式で段階的に、一歩一歩進めた。

IT活用成功のポイント

本番後も、安定稼働にもって行行くため、プロジェクト体制を維持し、経営戦略フェーズでの原点に戻り、その時の思いが実現できているかをモニタリングし、問題があれば手を打っていった。

  1. 「ITありきではなく、経営戦略ありき」を社長のみならず、経営幹部の合意を得ながら進めたこと。ことあるごとに経営戦略の原点に戻った。
  2. 経営戦略フェーズ、IT化方針設定フェーズ、システム要件フェーズでの営業開発部長のリーダシップ。
  3. プロトタイプ方式の開発、段階的な機能のリリースで消化不良を回避。
  4. 基幹システム前にグループウェアを導入し、IT活用の習熟度を上げて対応した。
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